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2016年04月20日

ヤマパンの教訓

市 (2016年04月20日 23:14) │Comments(14)語りのプラザ
ヤマパンの教訓

1年生と2年生の試合が終わり
いよいよ3年生の番となりました。
1人ずつ名前が呼ばれ、拍手のなかで8人の選手は次々と着席します。


学校の体育館には観客席があり、8セットのイスと机がありました。
8校から集められた8人の選手用というわけです。

各参加者の背後には先生が1人ずつ立ちました。

先生の1人がマイクを使ってワードを読み上げました。

ボール・・・ボール・・・と繰り返します。

選手はいっせいに書き込みます。
制限時間は30秒・・・だったかな

時間がきたらスクリーンにball という文字が投影されました。

“はい、答えをみせてください”
という指示にしたがい、選手たちは一斉に答案の書かれた小さな白板を審査員たちの方に向けます。
全員合格・・・拍手が起こります。

このような形式でスペリングビーという競技は始まりました。

次のワードは「noise」

そして「 covered」

ここらで間違う選手が出ます。

すると後ろにいた先生が生徒を立たせて退去させます。
とても優しく思いやりをもって退去させ、観客は盛大な拍手を贈ります・・・

ですが、小さな競技者たちは目元を赤く染めて泣きながら退去するのです。

・・・おそろしい場だなぁ〜・・・
と、ワシはちょっとツライ気持ちでしたよ。

試合は続行します・・・

thief・・・ daughter・・・meadow・・・
と続き、この時点で四人の選手が脱落していました。

そして次のワードは
「 イグザクトリー」でした。
その単語をケンが書いていたのを想い出し、ワシは安心でした。

ケンはサッと書き初め、スラスラっと終わりました。
が、自分の白板を見つめ、なにか慌てたように書き直しました。

なんか様子が変です・・・

exactlyという文字が投影され、後ろの先生がケンに退席を促しました。

ええっ(◎-◎;)・・・
ワシは驚きました。

ちょっと どよめきもありました。
なにしろこれまで2連勝したケンが中間で脱落したのですから・・・

退席しながらケンは泣くのをこらえていました。
顔はこわばり、ぎこちない歩き方・・・

ワシには、負けて悔しくて泣くという感覚はほとんどないので、こんな小さな子どもにも激しい闘争心が宿っていることに驚きを感じます。

“よくがっばったねケン(^o^)”
と、抱きついてきた息子に笑いかけました。

クヤシイかい?

うん・・・

来年もチャレンジしたい?

うん・・・

じゃあ、このダダがコーチになってあげようか?

うん

では来年は一緒になって闘おうよ♪

うん・・・

どうして知っているワードをミススペルしたのかは、まだ聞いていません・・・がケンには自信過剰でケイソツな部分があるので、それが出たのだと想います。ここらで負けるほうが将来のためになる、とも想っていました。
自信過剰と軽率は、ほとんどの人に宿る性格で、これは人格形成において早くから直してゆきたいと想っていました。

ワシが中学3年のとき、物事に勉めて強いることには抵抗はなかったのですが、英語だの方程式だのには関心を持てず、学習がキライでした。そんなあるとき、国語教科書の中から100題の漢字書き取りの試験があるというので、ムラムラとチャレンジ精神が湧いたのです。

国語は日本人なんだから大切で、ちゃんとやらないと大人になってロクなことがない・・・と想っていたからです。

そこで一週間というもの時間を惜しんで勉強しました。
生まれて初めて「挑戦」に喜びを感じたのです。

試験が終わりました。
すべて書けました。
自信満々で結果を待ちました。

すると、戻された答案用紙は・・・「99点」

(`ヘ´)そんなハズねえぞ!!!

と、ペケの付いている漢字をチェックしました。

問題は「しゅっぱん」→出版です。
楽勝な単語・・・でもワシの答案には「山版」と書いてありました。

出を山と書いていたのです。
オッチョコチョイのなせるワザ(^◇^)

でも、このテストが終わってワシの心には100の漢字が書けるようになったという喜びと、物事は慎重にやらないとイケナイという教訓が残りました。「ヤマパンの教訓」として大きな収穫だったのですよね(^^)


で・・・失敗して涙を流すケンシロウの顔を見ながら “来年はワシが手伝ってトロフィーを奪回させるゾ” と、いうチャレンジの気持ちが湧いたのです。

ワシの射撃スキルは世界の50位ていどと1.5流でしかありませんが、ケンシロウのスペル能力はすでに6年生の分もマスターできているというレベルですから、市コーチが実力発揮のタクティックを与えさえすれば来年の優勝は可能だと想うのです。

ただね・・・
スペリング能力がいかに高くても、学校の成績がどんなに良くても「実社会で食っていく能力」は別もので、そのためには専門分野をみつけて「プロフェッション」を磨く必要があると想うのですよ。

価値観と方向性をうまく見定めないと、ただの「エーゴバカ」になっちゃうもんね。

市(^^)/









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Posted by 市 at 23:14Comments(14)語りのプラザ
この記事へのコメント
こんばんようさんです。

そうですかぁ~
ケンシロ君が勝ちを逃しましたかぁ

確かに、イチローさんの言われるとおり、更なるステップアップと、自己分析の切っ掛けになると思います。

まさか、漢字の誤変換を楽しむイチローさんや、ワテらの書き込みを見て、
誤変換ならぬ"誤スペル"で会場を笑わせようとしたのかな?(゜o゜)\(-_-)
そっちの腕も身に付けると、楽しいかもぉ~ q(^-^q)

焚き付ける オトコ
Posted by まう@東大阪 at 2016年04月21日 00:54
胸にジ〜ンときました。
なんとなく、身に覚えのある体験を思い出しました。
貴重な体験ですね。
Posted by Fumi at 2016年04月21日 01:41
けんくん惜しかったですね。良く頑張りましたよ。又、来年があるので頑張って下さい。ではまた。
Posted by 晴れ晴れショー at 2016年04月21日 07:15
とても良い体験しましたね。
きっと大人になっても教訓としてのこるでしょう(^.^)
また来年がたのしみです。
がんばれー (◎o◎)/
Posted by ももすけ at 2016年04月21日 07:53
好事魔多し。ですかね。
好調な時こそ、慎重に。
灯台元暗し。
決勝でのライバルとの対戦の前に
目の前の一戦一戦に集中。

イチローさんの金言。
努力に勝る天才なし!

ワシら凡人には、コレしかない‼️
とばかりに効き目ある御言葉です。

ケンシロウ君の敗戦はザンネーンですが、若い頃の失敗は大いなる糧に変貌させる事ができます。

来年に向けchallenge❣️だ!
(スペルあってるよね?)
Posted by chatter box at 2016年04月21日 08:07
市郎さんの親子奮闘記、
毎回心に染み入ります。
マイド、
幸せのおすそ分け頂けてありがたいです。
Posted by champon at 2016年04月21日 08:26
 慢心が失敗につながる。僕の方が教えられました。
 ケンシロウ君もこれを機にまた成長するのでしょう。来年が楽しみです。捲土重来。

byヤマパンの意味が最後になって分かった男。
Posted by 松浪和夫 at 2016年04月21日 08:56
ケンシロウ君残念でした。でも、一度折れた麦は強い!です。挫折を知ってさらに強くなることでしょう!!

ところで、文字に明るいケンシロウ君、市郎さん、英語で「頑張れ」に相当する単語はありますか?
you can do it. とかBe strong. が該当しますか?熊本応援ポスターを作ろうとしていた人がfight、と書こうとしていたので、fightは違うよ、と言ったものの代わりが思いつかず、調べてもわからなかったので、前チャンピオンにおたずねしてみました。
Posted by dnag(ドナグ) at 2016年04月21日 11:28
どきどきしながら読みますた。

会場のフンイキ
試合の模様

どきどきドキドキ・・・

惜しくも退場する選手
続行される試合

どきどきドキドキ・・・

スラスラっと書くケンシくん
慌てるケンシくん

どきどきドキドキ・・・

退席するケンシくん
ケンシくんに語りかけるイチローさん

ココらへんから
イチローさんの文章を読みすすめる
おいらのココロのドキドキ成分が
ビミョーに変わりはじめますて・・

自信過剰と軽率

ドキドキドキドキ

「ヤマパンの教訓」のエピソード

ドキドキドキドキ

「実社会で食っていく能力」

どきん!!どきん!!ドキン!!ドキン!!

「プロフェッション」を磨く必要

どきどきどきどきどきどき
ドキドキドキドキドキドキ!!!

「価値観と方向性」
どっきんどっきんどっきんどっきんどっきんどっきん
ドッキンドッキンドッキンドッキンドッキンドッキン!!!

だからおいらは大成しないのかー。
もうね、おいらに足りないものだらけで、
スゲー胸がイタい。
(>_<、) イタタタタ

オッサンになって、これらに気付くのは
スゲー残念でくやしい。
出来ればもっと早く知りたかった!!
もっと早くイチローさんに教えて欲しかった!!
幼くして教えてもらえるケンシくんがウマヤラシイ!!
イチローさん家のコドモになりたい!!

と、アウト過ぎるココロの叫びが
ドバドバドバドバドバドバと
噴出中のおいらなんだす、、が!!
想えば、これらのコトはウチの親にも
タップリ言われていたんだすよねー。
それをウマシカなおいらはうまく受信出来てなくて、
イヤ、受信しないばかりか
反発ばかりしてきたんだすよねー。
(;Д;) トーサン

くたびれたオッサンになって
ようやく親の想いに気付く
ウマシカな息子がいた・・・おいらだった。

と、ゆーくらいホントに残念なオトナになっちゃって。
(;_;) カーサン

オッサンになった今。
モウ出来ないコトもあるけれど、
マダ出来るコトもあると想うし、
なにしろおいらには、
人生これからのボウズがいるのでね、
ボンクラオヤジなりに、
カレにいろいろと伝えたいと想うおいらなのですた~。

父さん母さんもこんなキモチで言ってくれてたんだすねー。
(ノ_・。) イマゴロワカッタ

今度はおいらの番なんだすね~。
ボウズ~ (#≧▽≦)/ (・ω・ ) ナンダヨ

by タクティックのイチローさん&スペル能力のケンシくんとゆー最強タッグの誕生の瞬間を目撃したよーな気がしたオトコ
Posted by マロンパ89 at 2016年04月21日 14:22
イチローさん。こんにちは。

ケンちゃん、残念だったね。
次回は優勝する様にがんばろー!!
応援しちゃうよん!!
\(^o^)/

ナーフの動画を3回見て念を送ったのに。
でも、その頃はスペリングビーは終わってたかも。
;^_^A
Posted by 駄武ー at 2016年04月21日 18:04
お世話になります。
渡邉智彦です。
良い体験ですね!ケンシロウくんとっても感情豊でジーンときました。
頑張っている子を見て、ハラハラして、感動して、
いつも間にか大きくなってきて、
本当に子どもが自分を親にしてもらってるんだな〜
と、感謝する事が多いです。
Posted by 渡邉智彦 at 2016年04月21日 23:20
自分の学校の先生?が付いているというものの、アットホームな雰囲気では無い中での聞き取り筆記。ヒエ~((lll・Д・)ノ 怖すぎまする。
"exactly" 辞書で引くと「正確に」との意味。なんというめぐり合わせ。絶句です( ゜Д゜)
ドラマ過ぎます・・・

ケンシロウ君、本当によくがんばりました。
来年はお父さんから試合への対策を学んで、一番を取ってくださいね(^^)v

ヤマパン・・・女子アナかと思いました。てへぺろ(^^) 脳内変換が皆まちまちなのね。
Posted by ちびゆき at 2016年04月22日 00:11
ケンシロウ君 よく頑張りましたね(^^)凄いな~ホントに~nanaさんが日頃精一杯サポートされている結果ですね!nanaさん子育てや奥様業よくされてらっしゃるもの(*^^*)
プロフェッションのお話はホントそうだと思います~イチローさんくらい子育てプロになられても、真摯に謙虚に子供に向き合う姿勢は素晴らしいです。私もがんばりマス
Posted by 薩摩小雪 at 2016年04月24日 13:04
小雪さんこそ最良ママの1人ではありませんか!(^^)!
Posted by 市 at 2016年04月24日 14:34
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