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2019年06月16日

ある女性の死

市 (2019年06月16日 21:22) │Comments(7)STEEL CHALLENGE
昨夜は子供達よりも早くバタンキューと眠り込んでしまい、今朝は4時に目覚めました。

空の西に美事な月が浮かんでいます。

どういうわけか若い頃から六月の満月は1年中で最も好きなのです。

煎茶をもって外にでました。

寒いくらい涼しいです。

山蔭に落ちかかった大きな月を観ながら昨日のスティルチャレンジを想い出していました。

この二年くらいでしょうか、射撃仲間の妻でスコア係をやってくれる50歳くらいの女性がいました。彼女は、めったに見ないほどな優しさにあふれ、知性も高く、逢ってハグをするのが楽しみだったのです。彼女の旦那もこれまた日本ではお目にかかれないほどの立派な男で、いつも心をこめて握手していました。

先月のスティールのときです、
旦那は独りでした。

「奥さんは?」

「私の妻は癌なんだよ」

「えっ? どんな癌?・・・」

「あちこちに転移して手遅れらしいんだ」

「いいから射撃に行ってらっしゃいよ」
そう言われて彼は独りで来たのです。

ああ、なんということだ・・・あんな素晴らしい女性が病床にあるなんて・・・と、悲しい気持ちでした。

そして昨日、二人は現れませんでした。

・・・そうだろうな、自分だって家族が重い癌にかかったら射撃などには出かけられないから・・・

そんなことを考えながら、任された新人たちにスティールのルールを説明しながら撃ち進んでいました。

すると仲間の1人がやってきて
「イーチ、彼女が亡くなったそうだ!!」

「オーウ!! ノー・・・」

しばし絶句でした。

随分と様々な射撃場に行き、多くの女性と出逢いましたが、彼女ほど素晴らしい白人女性はいなかったのです。毎回、彼女はどこにいるだろうかと探し、わざわざ挨拶のハグをしに行くような女性なんて他にはいません。

生きた観音様のような、あの微笑み・・・

ありがとうと言う時に見せる、そのかすかな恥じらい。

なんと豊かな女性でしょう。

月を失ったような気持ちです。

そんなことで、彼女の想い出をたぐりながら六月の月が沈むのを眺めていましたよ。

友人知人といえば、そのほとんどが射撃をたしなむ人々で、歳をとって1人消え、2人消え、5人が消え、20人もが消えていきました・・・。想えば、このワシだってそう長くはないはずです。

幽玄な月の入りを眺める早朝です。

しみじみと人生のはかなさを感じていますよ。

独りになった旦那は射撃を再開するのでしょうか・・・

みなさん、どう想像します?



  


Posted by 市 at 21:22Comments(7)STEEL CHALLENGE