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2013年10月28日

銃口意識

市 (2013年10月28日 04:33) │Comments(21)訓練


イチロー様こんばんは、バトンの金子でございます。 勤務先にシューティングレンジがあるという夢のような環境に恵まれている私なので、プレートを撃つ練習については徹底的にやって来たと自負していたのですが、 >気持ちの入ってない練習ではツケヤキバでしかなくてね〜(^_^;) というイチローさんのお言葉にハッとさせられた次第です。 上手く撃つための努力は一切惜しんでいないつもりでしたが、安全な取り扱いに関する練習については、まさに“気持ちの入っていない”状態だったと思います。 先日も哲也君から、実銃の取り扱いについて軽いレクチャーを授かったのですが、なるほど、そこまでやるのが当然の世界かという驚きと同時に、今までの自分がいかに軽い気持ちでエアガンを扱っていたかと恥じ入るばかりでした。 シューティングをちょこっと齧った程度の自分が、「俺は大丈夫」などという錯覚を抱くことこそ愚の骨頂。 幸い私は、エアガン販売業という仕事に就いているため、ガンハンドリングのトレーニングを積むにはもっとも適した立場です。 出発までのわずかな時間ではありますが、視界に入るエアガンがすべて実銃であると認識して、銃口管理のトレーニングに努めて行こうと思います。 期待と不安で胸いっぱいの毎日ですが、この人生にイチローさんが与えてくださった最大最高のチャンスを、最大限満喫させていただきます。 私の渡米を応援してくださるすべての皆様に、帰国後胸を張って土産話しが出来るように、ですね!
出二夢カズヤ

「気持ちの入ってない練習ではツケヤキバでしかなくてね~」
という言葉に触れて

「イチローさんのお言葉にハッとさせられた次第です。 上手く撃つための努力は一切惜しんでいないつもりでしたが、安全な取り扱いに関する練習については、まさに“気持ちの入っていない”状態だったと思います。」

というカネやんの書き込みだけど、これはグッドサインだよ。グッドサインの意味は「安心できる指標」とでもいうか・・未知の人と逢った時に相手の言動一つ一つを観て、その人がどんなレヴェルなのかを判断するわけだけどね、世の中の人はどしても自分を大物に見せたくて小さいウソや大きいウソなどついて過大に見せるという傾向にあり、その真偽を見抜くという「眼力」がないとダマサレ続きの人生になっちゃうんだよね。
ま、それはトモカクとしてさ・・

ワシのツタナイ経験から判断すると、カネやんがワシの文を読んで
“ハッ! これは自分の事だ!!”
と感じたのは、彼の言葉に対する咀嚼力の高さの現れであり、自己観察力の高さでもあるとワシは感じているんだよ。

そこで市の視線はじっと見上げて聞いているだぶー君の視線を捉える、そして言う・・

「おっ? だぶー君、かなり真剣に聞いているな? よしよし、そうなんだよ、ショットガンを射場でパンパンやった経験がいくらあろうと、そんなもんはまったく役に立ってなんどいないのだからね〜」

というわけで、今日は「銃口意識」のハナシをしておこう。これは読んで痔が出るごとく・・もとい、読んで字のごとく、自分の銃口がどこに向いているかを意識、無意識にかかわらずコントロールするということでね・・お、マルパソがニッタリとしてるな?・・でも今日は真剣なハナシだからジョークは期待せぬようにな・・

銃口意識とは、じつはそんな言葉など無かったのだけどね、ワシが勝手に作って自衛隊に流したところから始まったのだよ。オジリナル・・いやオリジナルは「マズルカンシャス」から来ている。な? 銃口意識という訳でいいよな? 「まずるかんしゃす」なんてゆったら真鶴で癇癪を起こした熱海の金色夜叉だと想われるのがオチだしさ。え? なんのことか解らん? おっ? CYPRESS 君が笑いながら手を挙げてる、、解ってるんだね、よしよし偉いぞ、でも答える必要はないからランチタイムにでも皆に講釈してやってくれたまえ。

 で、な・・
 銃口意識というのは、ガンハンドリングのことで、実銃を触るにあたって最重要なことなんだよ。・・重要なんてもんじゃなくてね、これの出来ないヤツは射撃の世界ではゲゲ下ノキタローなんだぞ。

どんなに射撃が巧くても、ガンハンドリングのキタナイ教官はバカにされるんだよ。生徒たちは本人には言わないけど、ショーベンなんかするときに “あの教官はスラッピーだな〜” なんてさんざ言われるんだよね。

ワシもあちこちでタクティカル訓練をしてきたし、今もミリタリーとポリスとシェリフから訓練依頼が来ているんだけど、とくに気をつかうのが、この「ガンハンドリング」なわけなんだよ。

さて・・・
そこに銃がある。君はそれをピックアップする。マガズィンをインサートする。ボルトやスライドを引いて放す。ガチンと初弾がチェンバーに収まる・・・。この瞬間に銃は武器または凶器と化すわけだよ。ちょいとトゥリガーを引くだけでズゴーン!!!と銃弾は何かに当たるまでブッ飛ぶんだ。

これはどういうことだ?・・えっ?・・真剣に想像したことあるか?・・ないだろ?・・なんとなくアブナイなぁ〜と、そう想うだけだろ?・・うん、だけどなんとなくじゃダメなんだよ。そうだろ?・・真剣でないとね・・でもさ、実銃を撃たない人にそんなこと言ってもウザイだけだしさ・・ウルセー爺だくらいにしか言われないしな・・・。

だけどな、将来に銃を撃つ可能性のある人がいたら、ワシの言葉は覚えておくほうがいいよ。とくに、ワシとこに来る「ぶわかもの組」たち、君たちはこの長文をすべて暗記しておくこと、そして初日にワシと逢ったらまず交代で暗記した文を披露してもらう。一言たりとも間違ったら即刻帰宅していただく!!

おっ、ぶわかもの組がカタマッタな。
だぶー君がカンペキに落ち込んだな。
おいっ! テチヤ、何をひそひそ言ってる?
“イチローさんならやりかねない” だって?
バッカモーンッ!!!
そんなことさせるわけなんかないだろ?
だぶー君、ジョークだよジョーク・・ケンが言ってたろ? ワシは必殺漫才人だって・・
あれあれ、まうさんまでメンタマおっぴろげてぇ〜・・・ワシはね、観察力はけっこうあるからね、チミたちの能力はすぐに見抜くし、能力を超えるようなこた要求せんのだよね、だから安心しなさい。

かくいうワシだって、よう拳銃を落とすんだよね。ビアンキカップでも落としたことあるしね。まあ、しかし拳銃を落とすのとガンハンドリングはちょっとちがうっちゃ違うけど、やっぱ良くないなぁ〜・・でもな、テッポ落としたり、暴発させた経験がないんじゃイチニンマエとはいえんかもしれんのよ。つまり落とすほど訓練を積んでないってことでね、、ものごとってさ、失敗の積み重ねで成就するもんじゃないの。失敗の無い人間は他人を教えるのって難しいかもね。苦労したことのないヤカラは人の心が解らないのと同じでね、失敗したことないと失敗の予防策を立てられないわけだよ。そうだろ?・・
だからワシはガンハンドリングの優れた先生だとゆわれてもクルシューナイゾ。

ちなみに自己宣伝をさせてもらうけど、13年ほど前の自衛隊にはガンハンドリングという言葉さえなくてね〜・・そんなときにワシは小倉軍に呼ばれ、二見連隊長と出逢ったわけだよ。そこでワシの技術に着目した連隊長はワシの提案を受け容れてくれ「ガンハンドリング」の徹底訓練を始めたわけだ。いったんガンハンドリングを覚えた隊員は、それが出来ない隊員を観ると「危険な阿呆ども」なんだと想うことができるようになり、その波はとうとう富士学校まで伝わり、長谷部普通科部長の命により、全自衛隊にガンハンドリングを伝えることになったんだ。

諸君が自衛隊員を観たら観察してみたらいいよ、彼が銃口をけして人に向けないとしたらワシの直伝、または孫弟子たちだと想っていいだろう。もしも銃を水平に持ってる隊員がいたら、そいつは銃の教育がまったくなされてない珍しい隊員だと想ってよいだろう。

でな・・なんでガンハンドリングが大切かと言うとな・・その目的はな「撃ちたくない人を撃たない」ということなんだよ。

誰が撃ちたくない人を撃つもんか、だって?
君ね〜・・これまでどんだけの人が誤射で死んだと想ってるの? ワシも数は知らんが・・

日本みたいに世界一テッポ規制の激しい国でも、猟期になると誤射で人間が撃たれているしね〜・・こんなことで撃たれた人の家族の気持ちを思うと腹がたつよね〜・・だいたい人間と熊やイノシシくらい見分けがつきそうなもんだがバカ猟師は後を絶たないのだよね〜。
とうぜん、ガンハンドリングのダメさによってアメリカでも大勢が死に、負傷している。ミリタリーでもポリスでもだよ。日本のポリスでもよく暴発だなんてやってるしね〜。自衛隊はタマを込めさせないので起こらないが、イラクではいろいろあったらしいしね。

で、撃ちたくない人を撃ってしまう事件というのはいくらでも起こっているわけで、ワシ自身にしても、射場で油断したときなんかドカンとやってしまうことがあったし、トモだってやったしヨシもようやったし、マックなんか試合で二回もやって出場禁止にされて解禁してもらうために主催者(仲良しだけど)に頼みこむのが辛くてね〜・・・
ともあれ、誰でもやるのが「暴発」なわけで、でもこれは練習射場では幾度かやったほうが成長につながる失敗でね、いいんだよ。だがな、タクティカル訓練でそれやっちゃうと、もう周りはすっかりヒイテしまい、教官によってはオンダサレルし、信用をなくしちゃうんだよね〜。
タクトレちゅうのは「人を撃つ訓練」だから、射場で横並びになって一方向を撃つのとはえらくちがうわけで、ルールなども異なるし、より厳しいハンドリングが必要となるわけよね。

「敵を撃つ練習の前に、仲間を撃たない訓練をせんといかんぜ」と、いうのがガンハンドリングなわけで、これをじっさいカンペキにやれる人って少ないのだよね。

でも、どうやるかっちゅうと、それは簡単なことなんだよ。いいかい・・こっからが重要なんだから、今まで書いたことは忘れてアタマをクリヤーして、以下のことをシッカリと覚えてくれたまえよ。

1 銃口は撃つ物(者)以外の人に向けない。
2 撃つ寸前までトゥリガーに触れない。
3 銃は空だと判っていてもタマが入っているように扱う。

まあ、こんだけでいいんだ。
だぶー君、覚えたかい?
かんたんだね?
わかっとるやろね、まうさん。
知ってるよなテチヤ、、でもじっさいになるとできないよな〜・・てきなかったよな〜テチヤァ〜・・

タマが入った銃、、これは危険きわまりないので要注意なわけ、ちったぁオソルオソル扱っても神罰は降らんゾ。
エアガンは人に当ててもなんてこたないからガンハンドリングなんかいらん・・そう想ってるヤカラは多い、ちゅうかほぼ全員マイナス3%くらいだろう。
じっさいのところエアガンでガンハンドリングを厳しくやるってのはコッケイに見えるし、本人もクタビレて続かないだろうな。
だからやらんでもいいよ・・うん。

ただし、コラッ!! ウチに来るもんは別だ!!!
エアガンでハンドリングできんヤツは来てほしくないっ!! (だぶー君硬直 テチヤ蒼白)
ワシはもう、ウチに来た諸君のハンドリングのキタナサにうんざりしとるんだ。もうドイツもイタリヤも・・いやコイツもソイツも自信先行なだけで出来ちゃおらんのだよ。警察官も自衛隊員も叩き直すのに苦労するわい。

まあワシの身にもなってくれよ・・
カネはとらん、ただで教えてやる、場所もテッポも貸してやる・・・
なのにクルマに乗ってるとドアをバガーンと閉めて耳がジーン!・・給油中に窓掃除もしない。後片付けもしない。アメリカ人たちの中にあって固まって日本語で喋りまくる。白人とみるやオアイソ笑い。
ムカシにスティル チャレンジやってた連中ときたら、ほぼ犯罪をやりよって・・・
ワシを大切にせいよ、と言ってるのではなぁい!! 常識を守れとゆうとるんだ!!

とにかくだ、来る人間の一人一人がそれぞれの個性とアイディアをもって広範囲に迷惑をかけてくるんだ。
フツーの人だったらな・・とっくに我が射場に「日本人禁止令」を発令するとこだ。
でも、ワシは並外れた人好きでな〜・・人間すべて我が家族、、という気持ちがあってな〜・・近くに来る者をまともにしてやりたいのだよ。ワシはまともじゃないがね。これっ、だぶー君、笑っていいとも。

射場のオーナー、ミッキーさんは、もう日本人は断れ、、と言ったのでしばらくそうした時期もあったんだけど、そういうカタクナもよくないしね〜・・そこで “信用できるのだけ招待するからさ”とミッキーさんを説得したわけね。

まあいろいろあらぁな〜・・ぶつぶつ

だからまあ、諸君がどんなに未熟なのかはよぉく判ってるよ。
だがな、、ガンハンドリングだけはキレイに守ってくれ。ワシが死んだら幼い子供たちが悲しむことになるんだ。ワシにだけでも銃口は向けないでくれ。タマが入ってないなんて理由で銃口を向けるのも勘弁してくれ。

これほど常識的なことを頼まなきゃならんなんてハタから観たらオカシーと想われるだろね・・だが、ガンハンドリングとはそれくらい難しいものなんだよ。

クルマは誰でも運転できてるけど、教習所に通ってライセンスをとるのには日数がかかるよね? その理由は「クルマは危険な道具」だからだ。クルマは、使い方次第で人をいくらでも殺せるし、現実に毎年何千人も殺されているからね。安全な運転をできると認定された者だけにライセンスが降りるよね? だけど事故はいっくらでも起こるよね? 注意深い人でも事故を起こすよね? こともあろうに居眠り運転も多いよね? こんなに危険な道具だから教習所で習うわけだよね? なのに年中事故があるよね? アタマの良い人も、心優しい人も、みんな事故を起こすよね?

鉄砲も同じなんだよ。

人間は不確実な生命体なのさ。
しかも自信過剰のエゴのカタマリだしね。

だからガンハンドリングもなかなか出来ないものなんだよ。出来ると想っていても、どこでボロが出るかしれたもんじゃないんだよ。

まず、銃口を人に向けないこと。まるっ。
この訓練をしっかりやってくれ。
日本でビアンキカップやってるとかスティル チャに出たとか、そんな経験があってもぜんぜんダメよ。だって彼らはカネやんが言うように、射撃は上達しているがガンハンドリングの訓練は受けてないんだからね。
まあ、試合でのハンドリングは撃つ方向が決まっているので、お作法は楽なんだが・・
でもカバンから銃を出す時だとか、互いに見せ合うだとか、机の上に置くときだとかピックアップするときだとか、そんなふとした時にエアガンならではの気楽さに培われた無神経が正体を現すのだね。

そうそう、付け足しておくけど、銃口を人に向けないの「人」って自分のことも入っているわけで、そこんところもね・・・。

でさ・・じゃあ、向こうに家があったら中に人がいるから向けてはいかんですね・・なんて考えもあるだろうけど、市オウ、タマが飛んで直接にヒットしないバヤイは人に向けたとはいえない、というルールもあるよ。
あと、リヴォルヴァは輪胴を開いてあれば人に向けても罪ナシだとか、シャッガンは折ってあれば銃口は問わない・・みたいなのもあるらしいけど、それでもガンハンドリングの教育を受けた人は最善を尽くすものさ。

ガンハンドリングに関しては、もっとウントコサ書きたいのだけど、おいおい追加していこうかと・・・。
そうそう、ブワカモノたちの中でヴィデオを撮ってユーチューブにアップできる人がいたら、市のガンハンドリング講座をアップしたらどうかのぅ??

ワシとしてはね、日本中のエアガンシューターが一様に綺麗なガンハンドリングが出来るようになってほしいんだよね。
射撃が巧くてもガンハンドリングがなっちゃないのって愚かさ丸出しだからなぁ〜
「さすがはエアガン王国!!」と世界が観てくれるようになったらイチローオジイは嬉しいんだよね〜

わぁ~!! 長くなったなぁ~、ひぇ〜!
もう読み返しする元気もないのでこのままアップするけど、誤字脱字があったら指摘してほしいな、したら直すけん。

  


Posted by 市 at 04:33Comments(21)訓練