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2015年07月05日

ラグを削る

市 (2015年07月05日 01:47) │Comments(8)てっぽ
ラグを削る
バレルフィッティングでもっとも大切なのは、バレルの下側に出っ張っている「ラグ」の調整だと想います。
これがタイトすぎると1911は動かず、ゆるすぎると命中精度が落ちるのだそうです。

ラグを削る
ラグにはリンクが装着され、リンクにスライドキャッチが通されることによってフレイムとバレルは結合されます。
ショートリコイル スィステムのカナメはここなのです。

“イーチ、リンクはあるな?”
“うん、1から5番まであるよ・・・”
“じゃ3番をくれ・・”
“3番がいいの?”
“そう、3番がいいな、たまには4番を使うこともあるけどな・・・”

これも、貴重な知識ですよね♪

ラグを削る
上は削るまえで下は削り途中のラグです。
下のには削るためのジグが差し込まれています。

ラグを削る
下にある くの字形の道具はラグを削るためのものです。

ラグを削る
このようにスライドキャッチの穴に通してハンドルをクルクルと回すことでラグが削られ、削りすぎを予防するというわけです。
とはいえ、この作業は とても慎重にやらないといけなく、ちょっと削ってはチェックというのを繰り返します。

“このラグを削るトゥールがないとダメなの?・・・”

“そんなことないよ、注意深くやれば手とヤスリだけでできるよ、ただこっちのほうが早いし安全なんだよ・・・”

“そうか・・同じバレルで調整済みのラグがあれば、それをコビーするように削ればいいんだね♪”

“うん、まったくそのとおりだよ”

ラグを削る

ラグを削る

ラグを削る
なるほど、バデラは最終的には丸ヤスリを使って微調整しています。
このヤスリはチェインソーを研ぐためのヤスリなのだそうで、これがもっとも適しているのだそうです。
これは良いことを習いましたよ(^-^)

ちょっと削っては組んでチェック、またバラシてシコシコと削って組んで検査・・・
バデラ スミスはこれを20回ほども繰り返しました。
ワシはその動きを凝視しながら習い覚えました。

“そろそろ動くだろう・・・”
そう言ってバデラはT-16を組み上げてスライドを引きました。

シャキシャキシャキ・・・
あれほど組まれることをに抵抗し、あれほどガンコに動くことを拒んでいたT-16は、まるで魔法が解けたかのように滑らかに動きはじめました!!
その音を聴いただけで感動が体内を走りました。

“ワーオ!! イエーイ(^o^)”
ワシはバデラの肩をパンパンと叩きましたよ(^○^)


これで1911のバレルフィットが自分でも出来るということが判りました。
バレルの1本くらいはオシャカにするかもしれませんが、きっと出来るようになります。
このトシになっても、新しい知識と技術を身につけられるなんて嬉しいことです♪

つづく・・・ずっとつづく(^^)





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Posted by 市 at 01:47Comments(8)てっぽ
この記事へのコメント
こんばんようさんです。

ちょっとづつヤスって、様子みながら調整するのに一安心。
やっぱり最後は人の手と感覚なんですね!人間万歳\(^-^)/

また新しいジグ登場!でも最後は感覚。感性。

そのノウハウを見学して吸収できるのが、裏山です!!

ワテもガキのころ、親父の工場でヤスリがけの音と削りクズのでかたや、ヤスる回数なんかを、ずっと見て育ちましたさかい、ガンスミスの側に居られたら、あっという間に時間がすぎるんやろうなぁ~~と思います。

あぁ~~イチローさんが裏山しい。
Posted by まう@東大阪 at 2015年07月05日 02:03
ハウディー!

切削オイルをかけながらチェンバーを削ったり、
ジグを使ってスライド先端をカットしたり、
バレルラグを削ったり、
ジュン姫の馬係をヨシさんにさせたり、
リンクの3番をチョイスしたり・・と(どれか余計)、
T-16のドラマティックなステップをゆっくりと細やかにアップしてくれるイチローさん♪

いくらランチを一緒に食べる仲だとしても、
いくらサクサクと撮り慣れているイチローさんだとしても、
やはり作業にシューチュー出来ないムードは職人さんには良くないワケであり、
そんなコトはイチローさんはヒャクもニヒャクも承知なワケであり、
その辺のハイリョを、真摯で実直で正直なイチローさんは、
知性と理性と教養と誠実さとジョークでナチュラルにバランスを取りながら、、でも、そんなコトは文面にチョコッとも出さすに・・あイヤ、デカデカとシッカリ書いてありますたね・・・。
ドンガラ ヾ( ℃。)/ ガッシャーン

でも!しかし!!だけど!!!
じっくりアップしてくれるのってスゲー大変だと想うんだす!!
おかげさまで、頑張って解いた問題の答え合わせをしている気分で、スゲー新鮮で興味があるるるる~♪
o(^▽^)o キョーミアルー

なのに・・なのに・・
それなのに・・

うわ~ん、イチローさん、イチローさん。
「月に代わってオシオキよ!」だなんてスンマソン、スンマソン、スンマソ~ン。
(iДi) ウェェェェ~

by つづいて・・つづいて・・・ずっとつづいてェ~♪と想うオトコ
Posted by マルパソ88 at 2015年07月05日 05:26
またしても貴重な情報ありがとうございます。m(__)m この記事をオカズにご飯がたくさん食べられます(≧▽≦)
Posted by テツヤ at 2015年07月05日 05:37
イチローさん、お疲れ様ですmightyshrikesです。
流石は職人バデラ氏ですね見事に1911のクリアランス調整をやってのけたんですね。
ラグやリンク部分の細かな削りは地味ですがキモになりますもんね、知識として理解しておけばgood今後の役に立つってモンですよね。
とにかくサクサク動くT-16早く見てみたいものですね。
なにせ9mmで軽快に動作する1911ってだけで我々にはアメージングですから。
それでは、また。
Posted by mightyshrikes at 2015年07月05日 07:16
休日出張の車中にて
1911はだいぶカスタマイズのノウハウが蓄積されているので、今回紹介されているような治具や専用工具が発売されてますよね。
でも、最後はやっぱり人の手でキッチリとフィッティングさせないとダメなのでしょうね。
また、名ガンスミスは名シューターと言う事もありましたね。古くは、ボブチャウさん、ビルウィルスン。
ノバックさんもそうですし、比較的若い所ではマットマクラーレンもそうですよね。
バテラさんも撃つのかなぁ。
それに引き換え、偽ガンスミスはカッコばっかりマネて、専用工具もいい加減に使い、スライドは万力でギューッと締めて歪めたり、アチコチをヤスリで削りすぎるのでやたらガチャガチャ音がするんですよね。
バテラさんが調整したガンはどんな音がするのでしょうね。
動画が楽しみです。
Posted by chatter box at 2015年07月05日 08:06
新品の部品は、ちょっとすりあわせすればいいのかな・・・
と思ったら、たくさん加工するんですね。
ラグだけでも2~3mmは削っているようなので、これをヤスリで削って合わせるとなったら、肩がコリコリになるのではないでしょうか(>0<)。
つづきが楽しみです(^v^)。
Posted by ももすけ at 2015年07月05日 09:20
>この記事をオカズにご飯がたくさん食べられます(≧▽≦)。。。んだ♪ 鉄分がいっぱいだしな〜(^○^)(^o^) テツヤの心、すでに鉄なり(`_´)きっ!!
Posted by 市 at 2015年07月05日 10:32
ううう~、ももも、もう鉄分がキレてきたぁぁぁぁぁ、お親方ぁもっと鉄分をくだせぇ
(^0^;)テツチュウドクノオトコ
Posted by 鉄也 at 2015年07月05日 10:45
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