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2013年02月20日

★恋の予感★ 紫電の炎

市 (2013年02月20日 13:01) │Comments(7)語りのプラザ

      ★恋の予感★
 マサチューセッツに着陸すると、もう夜だった。どんよりと曇っており、空気は湿気を重いほどに含んでナマ暖かい風がけだるく吹いていた。
 “落ち着いたら食事に行きましょうね”
 そうカレンは言って、エイヴィスのレンタカーで去った。
 独りになると急に寂しくなった。
 あの聡明なカレンと一緒にマサチューセッツの夜を過ごせたらどんなに楽しいだろうと思った。そう思うといっそう逢いたくなった。別れたばかりなのに、もうカレンに逢いたくなる自分に驚いていた。恋しいと感じていた。彼女の居場所を聞かなかったことを後悔した。それを知らないことでいっそう寂しい気持ちが増した。
 …ナサケないっ! 
ゆきずりの女くらいでウダウダするなよな!明日からスミス&ウエッスン社で撮影をするんだからオンナは忘れろ!忘れるんだバカものがっ!…
 そう自分を叱咤しながら暗い中をハーツのレンタカーでスプリングフィールドに向かってドライヴした。
 人間とは哀しい動物だとつくづく思った。好きなオンナを見つけたのに、即座に追いかけることもできないのだ。知性とか理性とかいったワケの解からないものがどれだけ人間を不幸にしていることだろう。脱落感におそわれて夜の闇がうっとうしいと感じていた。

スプリングフィールドのホリデイインにチェックインし、レストランでサケの焼いたのを食べた。もともと独りでいるのは好きな性格なので、見知らぬ土地での食事は楽しかった。カレンのことを思い出しても寂しいという気持ちは、もう無かった。こっちはカレンに恋しても、彼女は今それどころではない状況にある。カレンの窮状につけこんで心に踏み込むのはよくないことだと考えていた。初めのうちは様子を見ながら良い友達として接しておくのが礼儀だろうと諦めをつけていた。復元できた自分の心に頼りがいすら感じていた。
 部屋に戻ると、電話についた小さなライトが点滅していた。誰かが伝言を残したのだ。
 “ハロウ、なにかメッセイジ?”
 と、フロントにコールする。
“カレンという人が電話を待ちますとのことです、番号はですね…”
 よしよし、グッドラックはしっかりと続いてる!そう思いながら電話のプッシュボタンを押してカレンをコールする。
 “ハロウ?…”
 懐かしい声が聞こえた。
“ウエール!ハロウ、ハッロウ…”
 と、グレゴリー ぺックの口調で言った。
“あ、イチローね?”
“うん、モテルに泊まってるんだね、ここからは遠いのそこ?”
“…たぶん、スプリングフィールドからは1時間くらいのドライヴでしょうね”
“どうしたの?声に元気がないぞ”
“疲れているかな私?・・・でも、ちょっとお願いしようかと思って…”
“なになに?” 
“あなたはスミス&ウエッスンで撮影すると言ってたと思うけど…”
“うん、そうだけど?”
“じゃあ、だれか知り合いで私にピストル射撃をコーチしてくれるシューターはいないかしら…明日にでも…”
“あ…いるよ、いるいる。コンバットシューティングでAクラス、ビアンキカップではベスト20という素晴らしい男がね・・・”
“まあ良かった、お願いしてくれる?指導料はもちろん払いますから、ねっ?”
“オゥケイ、じゃ3時にS&W社のメインゲイトで会おうかな、行き方は判る?”
“ハイ、でもいいの?その人の都合は?”
“ああ、彼は世界一良い男で必ずやってくれるからシンパイないよ。でも急にどうしたの?兄さんの方はうまく行きそう?”
“うん、なんとかね…じゃあ、明日3時に逢ってね…”
 なんだか変だと感じた。彼女はシューティングなどやってる状況ではないハズだ。なのに、なぜ?…
 そんな疑問はあったが早々に彼女と再会できるという嬉しさで深くは考えなかった。考えたって解けるナゾではないとも思った。

特別付録 『紫電の炎 裏話』(*^^)
karen→カレンという名前はキャサリン
の別称で、じっさいは「ケレン」と発音
されます。
でも、市は「可憐な人」が好きなので
「かれん」としました。
可憐とは〔いじらしくて可愛い〕という
意味なのですよ♪

さて、皆さんがカレンという女性を知り
彼女を好きになってきたころから物語は
じょじょに険しい方向に向かいますが、
もうすこしカレンの可憐さを味わって
いただきますね (*^_^*)市


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Posted by 市 at 13:01Comments(7)語りのプラザ
この記事へのコメント
うわぁ~☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
毎回 コメントしてしまい申しわけございません。
もう…もう…面白くって!
♪───O(≧∇≦)O────♪
Posted by 薩摩小雪 at 2013年02月20日 13:13
薩摩小雪様、ご存じないのですか? 貴女のコメントと催促がないかぎりは、けっして物語の続きは載せないという決まりがあるのを?・・・(*^_^*)
Posted by 市市 at 2013年02月20日 13:53
まぁ!*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・* ありがとうございます。
すみません。(*^^*)
Posted by 薩摩小雪 at 2013年02月20日 17:17
こんばんようさんです。
舞台は何年ごろなんだろう?と思い、74年渡米とすると12年たったらしいので、86年かな?と考えて、
87年ごろのCOMBAT誌を見ておりますと、H&K P7のロングスライドに、初期のダットサイトを乗せたJIM BOLANDモデルが出てました。
主人公の”イチロー”氏(師?)のファッションが、そのころのジーンズ姿(もちろん短パン)の師匠とダブらせて楽しんでます。
もちろん黒髪黒髭サングラスキャラでっせぇ
Posted by まう@東大阪 at 2013年02月21日 01:24
(*゚▽゚*) “ねえ小雪、今日の物語はメカを語りすぎて君としては理解しにくのではないかい? 女性には読みにくいとボクは思うんだよ、だから今回は読むのをスキップするかナナメに読み、天文館通りにいって電車が燃えるのを見物してみたらどうだろうか、そのほうが人並みの楽しさを味わえるだろうと思うのさ・・・え? そのココロは何かだって?・・・では告白するね・・・「市電の炎」というわけさ” 著者→ぼっけもんのイーチ(*^_^*)
Posted by 市市 at 2013年02月21日 12:51
イチローさん 私の思考回路をよく了解しておられてビックリしました。\(//∇//)\メカニックな部分の文章表現を頑張って読んでたのですが、いかんせん知らないもので後半はチンプンカンプンでございました。
申しわけございません。何度も繰り返し読んで、わからない所は子供達に教えてもらいます。メカニックな文章と映像が合致しないのですよね。勉強不足です。
物語の方向性やこれからイチローとカレンはどうなるの?カレンって何ものなの?的な感じなのですよねん(*^^*) イチローさんたらイキナリ親父ギャグを炸裂されるからそっちがドキドキですよ…。
Posted by 薩摩小雪 at 2013年02月21日 14:50
市郎さん。
私は日本とアメリカ、2人のカレンを知ってます。
アメリカのKaren(スペルはKerenじゃなくってすみません。)はテキサス出身のヒスパニックなんですが、本当に日本が大好きで“華麗子”という日本名までつけちゃうぐらいの日本通。
んで日本の方は“華れん”というアメリカ人の母(というかこの人が私の件のボスなんですがね。)の次女でして…。

二人に協通するのは、ヒスパニック系とcocasion(白人)ハーフの日本人とルックスは全く違うのですが、二人とも明るく聡明。
というイミッジですね。
それといじらしくてカワイイというのも当たってるかも!?

あ~!!
なんか市郎さんと薩摩小雪さんの間に水差したようで…。

あっ、ちなみに日本の“華れん”さんのお父さんは厳格な人でちょっと市郎さんに似てるかも!?

失礼しました。
Posted by kimi at 2013年02月22日 04:34
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